ワンちゃんの大敵!? フローリングが滑る? 床滑り防止 愛犬のための5つの対策

新築マンションでの愛犬との新生活。でもワンちゃんが「フローリング床を怖がっているかも?」と感じたことはありませんか?
実は、フローリング床は衛生的で、お手入れも簡単という反面、ワンちゃんにとっては「床滑り」という、放っておくと愛犬の健康にもかかわる重大なリスクが潜んでいることにお気づきでしょうか。家族も同然のワンちゃんのために、今回は「フローリングの床滑り」を改善する対策をご紹介します。

何故フローリングは滑るのか?

最近は、バリアフリーに代表されるように屋内屋外を問わず「高齢者や身体が不自由な人の転倒防止」について、国土交通省や都道府県などが「滑り抵抗係数(C.S.R.)」の基準が示し、各建材メーカーやワックスメーカーも「床が滑ること」を大いに気にするようになってきました。
しかし、それらはあくまでも人間の生活を基準にしたものであり、「ペットの床滑り」を問題視したものではありません。
ワンちゃんの場合は、元来、爪を地面に引っ掛けて歩く(走り出す場合は特に)ので、現代のフローリング床などは爪が食い込む余地がほとんどなく、人間以上に滑りやすい状態であることが言えます。


危険!その床滑りは愛犬の寿命に影響しているかも。

我が家ワンちゃんが、楽しそうに、フローリングで滑って遊んでる。かわいい~。

なんて思っているオーナーさんはいませんよね?
床が滑ることで、ワンちゃん達には大きな負担がかかっていて、ホントは恐ろしい、病気の原因になっているんです。

ここで、実際にワンちゃんの「フローリング床滑り」がどんな状態かを見てみましょう。
これは、ワックスを塗ったフローリングで床滑りをしているワンちゃんたちが、その後、フロアコーティングを施工した状態でどのような変化が起こるかを記録した映像です(※オーナー様の許可を戴いて撮影・掲載をさせていただいています)

ちょっと驚きの光景ですよね。
実際にこんな風にワンちゃん達がフローリングの上で滑っているのを初めて見ました。
なんだか覚束ない足取りですし、気の毒にも思えます。


床滑りで起きる「愛犬の三大疾病」とは?

床滑りが原因でワンちゃん達に起こりやすい<三大疾病>を整理しておきましょう。

股関節脱臼

小型犬や中型犬に多く見られる疾患で、後ろ足の膝のお皿が外れてしまい歩行困難となるものです。骨同士をつないでいる靭帯が切れて、大腿骨がくぼみから外れてしまう脱臼症状が起こります。
ある日突然、足を引きずったり、足を上げて歩くなどの異常歩行があれば要注意。
<要注意の犬種>
アメリカンコッカースパニエル、ラブラドールレトリバー、ジャックラッセルテリア、ウエスティなど

椎間板ヘルニア

背骨を形成するたくさんの「椎骨」をつなぐ「椎間板」が老化して固くなり、外に突き出たり、椎間板内の「髄核」が外に噴出したりする病気です。
この椎間板ヘルニアになると、背骨の上を走る神経細胞を圧迫して神経マヒをおこし、前足や後ろ足がマヒすることがあるようです。手遅れになると完治せず、症状によっては死亡する原因にもなります。
<要注意の犬種>
ビーグル、シーズー、ダックスフントなどビーグル、シーズー、ダックスフントなど

膝蓋骨脱臼

後肢にある膝蓋骨(いわゆる膝のさら)が正常な位置から逸脱した状態を指します。
小型犬に多く見られ、先天性と後天性がありますが、後天性の場合は、外傷性の原因で膝蓋骨周囲の組織に損傷があったり、栄養障害などによって骨の変型が生じた結果起こることが多いのですが、室内犬の場合は「フローリングの床滑り」も大きな原因の一つだと言われています。
<要注意犬種>
ヨークシャー・テリア、ポメラニアン、トイ・プードル、シー・ズー、チワワ など


床滑りの3大原因

さて、ワンちゃん達にとってはそんな怖~い「フローリング床の滑り」ですが、何故、そんなに滑るのでしょうか?

フローリング床が滑る3大要因があるそうです。
統計ではありませんが、ネット上で言われているのは主に次の3つになります。

第1位 ワックスの剥がれ
第2位 料理の油が床に飛んで放置されている
第3位 汚れやホコリが放置

ん?と思われたかともいると思います。
特に2位や3位については、生活していればこのくらいのことは当たり前のように起こっていますよね?
問題は第1位の「ワックスの剥がれ」による滑りです。

ということは、ワックスが塗られていない床はそもそも滑るの?という問題になりますね。

結論で言えば「滑りやすい状態にある」と思ってください。最近は滑りにくいフローリング建材も多くなってきて、ノンワックスでも滑り抵抗係数(C.S.R)が高いものも多く出回っていますが、床のリフォームでもしなければ、建材指定などできませんよね。

床は滑りやすい前提で、対策を考えていきましょう!

2位と3位って、それ「掃除の問題」ですよね?とか。まあそうです。コマメに掃除すれば(私はしませんが)、そんなに悩むほどではないのでは?とも思います。


床滑りを防止する対策5つ

それでは、大切な家族ともいえる愛犬のために、床滑り防止対策として何をすればよいのでしょうか?

「取り敢えず緊急対策をとりたい」という、これまで床滑りを気にも留めなかったオーナーさんから、根本的に対策を打ちたいというオーナーさんまで、それぞれおススメの「床滑り防止5対策」をお伝えしたいと思います。

滑り止め対策(1)滑り止め靴下をはかせる・肉球対策

これは「逆転の発想」ですね。床への滑り止めを考えるのではなく、ワンちゃん自身に「滑り止めを施す」というものです。

比較的安価ですが、滑り止め靴下を嫌がるワンちゃんも多いので既にトライされた方で諦めた方もいらっしゃるかもしれませんね。

そんなワンちゃんにおススメなのは、犬の肉球自体のグリップ力を高めるやり方です
既にお使いの方もいらっしゃると思いますが、

●肉球の保護・弾力に! パウソフト(トーラス)

いわゆる肉球ケア商品ですが、塗布タイプで「舗装道路でのお散歩やシニアの子の肉球のガサガサをケアします。水性なので汗腺を塞がず安心です!手を汚さない塗布タイプ!フローリングでの滑り止めにも最適です。」と説明されています。

 

 

 

 

 

●みつろうクリーム愛犬の肉球ケア用 無香料(尾山製材株式会社)

カサカサの肉球に塗り込むタイプのケア商品です。すべすべ・もちもちの肉球になって、「フローリングでも快適」「タイルカーペットでも滑ってうまく歩けなかったのに、これで滑りがなくなりました」というレビューも上がっています。

 

 

 

 

関節炎になるくらいなら、まずは検討する価値はありそうですね。

滑り止め対策(2)床滑り止めシートやカーペットを敷く

根本的な解決にはなっていませんが、滑り止め対策の王道は「フローリング床に直接触れさせない」ということですね。

特に賃貸住宅の場合は、勝手にワックスやフロアコーティングを塗ることができませんから、この対策が基本となると思います。

最近では『床滑り止めシート』がネット通販でも手軽に買えるようなので、とりあえずの対策には大きな効果を発揮すると思われます。
カーペットやラグは手ごろなサイズを探すのは難しいこともありますが『床滑り止めシート』なら、ハサミで自由にカットすることもできますし、汚れたら交換することもできます。

滑り止め対策(3)ワックスの塗り直し

ワックスがそれなりに滑り止めの効果を発揮してくれることはたしかです。

余談ですが、田舎出身の昭和世代なら「昔のワックスはよく滑っていました」と思われるかもしれません。田舎の小学校なんかは木造校舎に木造床の廊下。これに「昔のワックス」をかけると面白いように滑ってしまい、よく遊んでいました。むしろ「滑るためにワックスがあるんじゃないか」と、子供心に思っていました。

現在のワックスは樹脂製の中心になってきたこともあり、膜厚(塗りの厚さ・薄さ)によって程度の違いは多少ありますが、滑り止め効果があります。

最大のネックは、剥がれてしまうこと。特に生活の中でよく歩行する場所は自然に傷ついてしまうことが多く、徐々にはがれてしまいます。
そのため、ご家庭(お子様がいるいないとか、ペットを飼っているとか)によって異なりますが、最低でも数年に一度、多いご家庭では半年ごとに「ワックスの塗り直し」が必要になります。

ワックスの塗り直しと言っても一般の方で「ワックスの正しい塗り方(プラス正しい剥離方法)」をご存知の方は少ないと思います。また、床全体のワックスを塗り直すことを考えると、家具の移動もあるし、なかなか大変そうですね。

滑り止め対策(4)フロアコーティングで半永久的に

ワックスに比べると高額ですが、新築時には是非とも検討していただきたいのが「フロアコーティング」です。

本来、床全体を長期的に保護する目的から開発されているもので、種類は「シリコンコーティング」「UVコーティング」「ガラスコーティング」と数多くありますが、いずれも
防滑性
防汚性
防傷性
安全性
長期的効果の持続性

に優れています。

「愛犬のための床滑り防止対策」だけではなく、生活の中で最も目に触れる機会が多く、生活空間の中心となるフローリング床の劣化を防ぐ意味でも、大いに検討に値します。

問題は、一時的なコスト面と施工が業者任せとなることが多いということになります。しかし、最近は『ビアンコートBかんたん施工セット』などのように、自分で施工できるタイプのフロア用ガラスコーティングも盛んにおこなわれていますので、DIYがお得意の方や、コスト面で躊躇されている方にはおススメです。長い目で見れば、コストパフォーマンスが最も良いのかもしれません。

滑り止め対策(5)ノンスリップフローリングリフォーム(張り替え)

新築でもないので、どうせならこの際リフォームで「床ごと張り替えてしまおう」という方はコチラ。
現在のフローリングの状態(材質、傷、腐食の程度など)にもよりますが、ノンスリップタイプの床材に『重ね張り』か『張り替え』の工事をするのもおススメです。

広さや施工会社によって工事費用などは大きく違うので、比較サイトなどを経由して、複数の施工会社から見積もりを取るようにしましょう。住宅ローンの借り換えが可能な方は「実質的にリフォーム代が賄えるケース」もあるそうです。


まとめ

というわけで、フローリングの床滑りの状態が、愛犬にとってとても大きな問題ということがお分かりいただけたかと思います。

床の状態を変えるだけで、ワンちゃんの寿命に大きな影響を及ぼすこともわかりましたが、少しのコストと大きな愛情で大きな改善が見込めることもわかりました。皆さんの考え方に合った方法で色々と検討をしてみてはいかがでしょうか?